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担任クラスの入学式と自分の子供の入学式の優先

埼玉の県立高校で、自分が担任している新入生の入学式を欠席し、自分の子供の入学式に出席した4人の先生の話が新聞を賑わせております。
いずれも、勤務先の校長に事情を話し、有給休暇をとって、子供の入学式に出席したそうです。
ネットユーザーの意見は、全く5分5分だということです。
手続的には、全く問題ないし、有給休暇をどう使おうと原則として問題ないからです。

この問題は、自分ならどうするかということでしょう。
私なら、迷わず、自分が担任している新入生の入学式に出席するでしょう。
40名の新入生にとっては、この1年をどのように過ごすかの大事な出発点であり、担任の先生との信頼関係を醸成する出発点だと思います。新入生にとっては、担任の先生に是非とも出席してほしいと思うでしょうし、私は、余人をもって換えることができない大事な仕事だと思います。
一方、自分の子供の入学式ですが、私なら、自分の職業を子供に教える絶好の機会だと思います。「○○の入学式に出席してあげたいけれど、お父さん(お母さん)の仕事も先生なんだよ。クラスの40名の生徒は、お父さん(お母さん)が入学式に出席することを待っているんだよ。ごめんね。」と言えば、理解してくれるはずです。
子供は、「お父さん(お母さん)の仕事が先生なら仕方がないよね」と思うでしょうし、入学式にお父さん(お母さん)が出席していなかったとしても、担任の先生の話を聞いて、担任の仕事の重要性を認識し、お父さん(お母さん)の仕事を理解するでしょう。
このお父さん(お母さん)は、自分の子供に自分たちの職業の重要性を理解してもらう機会を逃し、一方で40名の新入生に失望感を与えてしまったといえるでしょう。
弁護士 田中 清
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加山雄三ライブコンサートを見て

 昨日、4月11日、渋谷オーチャードホールで加山雄三ライブコンサートに行ってきました。
 昨日は、加山雄三の77歳(喜寿)の誕生日だったそうです。私よりも10歳年上の77歳でこの若さ、この張りのある歌声、語る夢の大きさ、すべてに圧倒された3時間でした。
 高祖父に岩倉具視、俳優の上原謙を父に持ち、慶応義塾大学卒業、美男子で、ギター、ピアノなどの楽器が弾けて、作曲ができ、歌も上手、人間として恵まれすぎた生まれ育ちです。
 それから、彼は、絵も上手です。私の事務所の玄関ホールには、加山雄三筆の「海」の絵が飾られていますが、躍動感がある素晴らしい絵です。
 しかし、彼もホテルの倒産で20億円の借金を抱え、奥さんと2人で、1個の卵を分け合って卵かけご飯を食べたというエピソードもあったそうです。しかし、その多額の債務も10年で返済したそうですが、20年前に買ったスキー場の経営が思わしくなく、2011年に廃業に追い込まれています。

 正に、波乱万丈の人生ですね。それを乗り越えて、オーチャードホールを満席にし、誕生日コンサートを開く彼の実力と若さに脱帽します。
 彼は、昨日のコンサートで、「80歳の夢」の発表をしました。
 「僕は、三浦雄一郎さんの80歳でのエベレスト登山に感銘を受けました。三浦さんは、7大陸の最高峰を全部征服したそうです。エベレストにも70歳以降3回登頂しています。そこで、私は、80歳で7つの海を自分の作った船で回ることにしました。今、着々とその夢の実現に向けて計画を立てています。」というのです。
 私は、彼の年齢とその立てた夢の大きさとに感動しました。おそらく100人居れば99人が無謀というでしょう。このまま、コンサートを続けていれば、相当な収入があると思うのですが、それをすべて捨てて、7つの海征服という夢を選択したのです。
 私には、このような大きな夢はありません。夢といえば、1つ1つ、依頼者の方の最善の結果のために努力すること、少なくとも80歳まで現状のまま続けていけること、80歳を過ぎても、健康でこの仕事を1年でも長く続けていけることです。加山雄三に比べると何と小さな夢と思いますが、実現性がある現実的な、そして大きな夢かもしれません。
弁護士 田中 清

女性管理職の割合

 イオン株式会社は、現在、女性管理職は7%くらいだそうですが、2020年までに女性管理職の比率を50%にまで高めると発表したそうです。
 私は、考え方は賛成ですが、一歩誤ると逆差別になるのではないかと危惧します。
 すなわち、女性社員は、結婚や出産を機に次々と辞めていきます。例えば40歳代の社員又は50歳代の男女比率が5分5分であれば、会社全体の女性管理職の比率も50%にまで高めても当然だと思います。
 しかし、40歳代の社員又は50歳代の男女比率が、例えば男性80%、女性20%であるとするならば、女性は全員管理職になれるのに、男性は4人に1人しか管理職になれないという事態も想定されるのです。
 このようなときには、現有比率、例えば40歳代の社員が男性800人、女性200人であるとするならば、男性200人が管理職になるとすれば、女性管理職は50人とすることで、真の男女平等が達成できるのです。男女の現有比率を無視して、女性管理職の比率を50%にまで高めるというのは、逆差別に繋がると思います。
 別の分かりやすい例でいうと、ある内閣で、内閣総理大臣が「女性大臣を50%にする」と言ったとします。このとき、現在と同じように、国会議員の男女比率が90%、10%であった場合、正に女性は、全員大臣になれるのに、男性国会議員は、9人に1人しか大臣になれないということになります。
 男女社員の現有比率が同じであってこそ、女性管理職の比率を50%にまで高めるという言葉が重い意味を持ってくるのだと思います。
弁護士 田中 清

英語の会議

ある会社で、実際にあった話です。
社長が交替し、「我が社も英語ができなきゃ駄目だ。これから我が社の会議は、日本語を禁止し、英語でやる」と宣言したそうです。
社長は、外国に何年も勤務していたので、英語は得意中の得意です。
しかしながら、困ったのは、40歳以上の管理職、とりわけ定年間近の管理職でした。「なぜ、我が社のような外国取引が多くない会社で、英語で会議をやらなければならないんだ」と、皆、ブツブツ言っていますが、表立って反論する人はいません。
そして、会議当日、社長が流暢な英語で会議の趣旨を話しても、誰も質問もしません。質問することができないのです。 結局会議にならず、社長の独壇場でした。
次の会議も、そして、次の会議も同じことでした。

 何のための英語の会議なのでしょう。会議は早く終わるようになりましたが、結局ほとんどの人は意味も分からないのです。質問しようにも質問を英語で言うことも難しく、つい黙ってしまいます。

 そして、3年後、社長が交替しました。次の社長は、就任早々に英語の会議を止め、日本語の会議に戻したそうです。

 会議は、自由に意見を交換し、会社をより良い方向に持っていくのが目的です。言いたいことが言えない会議なんて、会議の意味がないでしょう。これを3年間も続けたなんて、余りにも馬鹿げた話です。

 徳川綱吉は、「生類憐みの令」を出し、世間から「犬将軍」と仇名されていましたが、往生際に「生類憐みの令は、自分の死後100年は守るように」と遺言して息を引き取りました。しかし、次の将軍は、就任早々に、「生類憐みの令」をさっさと廃止したそうです。
 弁護士 田中 清
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