桜田大臣の３分間の遅刻に、野党の退席により５時間の委員会中断

　桜田義孝五輪担当相は、２月２１日の衆院予算委員会に、出席を求められた時間に約３分(２分と言っているマスコミもあります。)遅刻しました。このことに野党が反発して退席し、５時間以上にわたって予算委員会が中断したということです。
　２月２２日午前の閣議後の記者会見で、桜田氏は２１日の衆院予算委員会に遅刻したことについて「深くおわび申し上げたいと思います」と改めて陳謝しました。
　再発防止に向けて「今まで以上に気をつけ、約束１０分前とか５分前とか決め、他の人に負けないようしっかりと時間管理をしていきたい」と述べました。　
　桜田氏は、直前まで執務室で答弁資料を読んでいたということです。
　予算委の再開後、菅官房長官は、「桜田氏が予定の時間に遅れたことを申し訳なく思います。委員の皆様にご迷惑をおかけしました」と陳謝し、桜田氏も「心から深くおわびします。時間の判断を誤りました」と謝罪しました。与野党は、再開にあたって、２月２８日に５時間の集中審議を開くことで大筋合意しました。
　
　この経緯を見て、３分間遅刻をした桜田大臣もいけなかったといわざるを得ませんが、野党側も全員退席し、５時間も委員会を空転させることはいかがなものでしょうか。
　ロシアのプーチン大統領のように、阿部首相との会見時間を予告もせず、３時間も遅れたことについては言い訳ができず、許される範囲とは到底思えません。
　私たちもいろいろと過ちを犯します。しかし、３分の遅刻に５時間も委員会を空転させる野党の行為・判断は、度を過ぎていると思います。

　　弁護士法人銀座ファースト法律事務所　弁護士　田中　清

はやぶさ２号のリュウグウ到着

ＪＡＸＡ宇宙科学研究所のはやぶさ２号が、今朝の午前８時に小惑星の１つであるリュウグウに到着したそうです。
　地球とリュウグウの距離は、３億４０００万㎞だそうですので、光の速さで行ったとしても、１８．８分掛かる計算になります（光は、１秒間に３０万㎞ですから）。
　そんな気の遠くなるような、宇宙のかなたにある小惑星の１つであるリュウグウですが、これを計算し、はやぶさ２号を操って、見事リュウグウに到着させたＪＡＸＡ研究員の学習、努力、鍛練した技術には頭が下がります。
　わずか６ｍの平地を見つけ、着陸し、リュウグウの岩石の破片を持ち帰るという離れ業を成功させたＪＡＸＡさん、本当におめでとうございます。
　地球を出発してから約4年も掛かっています。もし無事にサンプルを採取できていて、地球に帰還できれば、地球や海、そして生命誕生の謎を解明する手がかりになることが期待されています。もし、取ってきた石の中に、有機物があれば、大変なことですね。今からわくわくする思いです。地球に帰るのは、来年末だそうです。どうして、そんな計算ができるのでしょうね。

　　　弁護士法人銀座ファースト法律事務所　弁護士　田中　清

自動車で引っ張っての犬の散歩

今日の朝(２月１８日)、テレビで、犬にリードを付けたまま、自動車で引っ張って散歩をさせているところを、別の通行人の若い男性に動画を撮られ、それが、反響を呼び、「犬が余りにも可哀そうだ。動物愛護法に反する。」などと話題になっていました。
　自動車を運転していた人は８８歳の男性であり、「足が悪くて、家の中でも杖をついて歩かなければならないほどである。犬を飼っているが、毎日散歩させてあげなければ可哀そうだと思うので車に乗せてリードを付けて、ゆっくりとした速度で散歩させている。」とのことでした。
　さて、この事件は、若い人たちの価値観と、８８歳の老人の価値観が異なることを思い知らされました。
　お爺さんの言い分は、「犬を散歩させたいが、自分は足が悪くて散歩させられない。しかし、犬は、毎日散歩に行きたがるので、犬の願望をかなえてやりたい。そうかといって、他人に犬の散歩をお願いすることはできるだけ避けたい。」というものですし、若い男性の言い分は、「犬を自動車で散歩させるのは、動物虐待だ」というものです。
　どちらにも筋が通っています。テレビの解説者も若い男性の意見に同調するようでした。
　しかし、お爺さんとしたら、自動車での散歩が足が悪くてできないとしたら、明日から犬の散歩をさせないのでしょうか。第三者に散歩を依頼するのでしょうか。

　私も老境に近づいています。今後足が悪くなることもあるでしょう。私は、犬を飼っていませんが、足が悪くて歩行が困難な上で犬を飼っているとしたら、どうすればいいのでしょうか。私は、お爺さんばかりを責める論調に、何かすっきりしないものを感じました。
　このお爺さんは、歩道を自動車で走っていました。その点は責められるべきでしょう。しかし、回りは田んぼばかりで、人影は見当たりません。
　お爺さんが、車道をゆっくりとした速度で犬を散歩させているとしたらとの前提付きで、お爺さんに同調するのです。

　　弁護士法人銀座ファースト法律事務所　弁護士　田中　清