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平松愛理さんの「部屋とワイシャツと私」その2

 「お願いがあるのよ あなたの苗字になる私」というフレーズが、結婚をする女性の覚悟を示していると知り、結婚する人は、女性の気持ちになって覚悟を決めるべきだと、改めて思います。

 平松愛理さんの「部屋とワイシャツと私」と西野カナさんの「トリセツ」の根本的な違いは、「部屋とワイシャツと私」の方は、命を簡単に捨てるということです。「好きな人のためなら死んでもいい」とはいいますし、非常にカッコいいと思いますが、実は、そんなに簡単なものではありません。
 あなたの命は、あなたを生み、育み育ててくださった両親、あなたを大事に思う兄弟や親族、友人、先輩、後輩のものでもあります。

 「あなた浮気したら うちでの食事に気をつけて、私は知恵をしぼって 毒入りスープで一緒にいこう」といいます。しかし、これは、完全に殺人罪です。「私」が無事に死んだら、罪に問うことはできませんが、「私」が生き残ったら、殺人罪で裁判にかけられるでしょう。「無理心中の生き残り」になるのです。
 平松さんは、解説で、「これほどの愛はあるでしょうか。『一緒にいこう』と言っているのですよ。私は、これほどの愛はないと思います」と言っています。
 浮気は、絶対にいけないことです。しかし、浮気は死罪に値するのでしょうか。
浮気をすれば、民法770条1項1号の不貞行為になり、離婚理由になります。また、不貞は、民法709条の不法行為になり、損害賠償を求めることもできます。
 しかし、それには証拠も必要です。「いつわらないでいて、女の勘は鋭いもの、あなたは嘘つくとき、右の眉が上がる」程度のことでは、到底証拠にもなりません。
 浮気という確信が、もし間違っていれば、死んでしまった旦那さんは、死んでも死にきれません。

   弁護士 田中 清(弁護士法人銀座ファースト法律事務所)
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