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地下鉄サリン事件 その1

 今から21年前の平成7年3月20日、地下鉄サリン事件があり、6300名の方が被害を受け、そのうち13名の方が亡くなったということです。
 今日は、21年目ということで、安部首相が霞が関駅で献花されたことが放送されました。
 実は、私は、その事件に遭遇しましたので、その体験談を記します。

 平成7年3月20日は、19日の日曜日と21日の春分の日の間の日の平日でした。
 私は、いつもどおり、勤務先の法務省訟務局に出勤するため、午前9時10分ころ、四ツ谷駅から地下鉄丸の内線に乗り、霞が関駅に向かっておりました。
 そのとき、車内放送で「本日は、都合により、霞が関駅は通過致しますのでご了承ください。」という放送が流れたのです。
 「何故?霞が関は止まらないの?どうしてだろう?」
 疑問だらけです。
 半信半疑のまま、霞が関の1つ手前の駅の「国会議事堂前駅」で、降りることにしました。「国会議事堂前駅」は、この時間、いつもはガランとしているのに、今日は通勤客で一杯です。階段の手前から長い行列を並び、10分くらいしてやっと改札口から外に出ることができました。改札口で、法務省民事局に通うAさんと出会いました。
 「何かあったんですかねぇ」
 私が聞くと、Aさんは、
 「何か爆発か何かあったみたいですよ」と答えました。
 「国会議事堂前駅」で降りたのは、これが初めてです。
 Aさんと法務省を目指して歩きましたが、その途中、救急車が何台もサイレンを鳴らして通り過ぎるのを目にしました。
 「何があったんでしょうねぇ」
 Aさんと話しながらいつも着く時間より15分遅れて法務省に辿り着きました。
 部屋に入りテレビを付けますと、「本日午前8時ころ、地下鉄で猛毒ガスのサリンが撒かれたということです。丸の内線霞が関駅で数百名、日比谷線霞が関駅で数百名、千代田線霞が関駅で数百名が、気分が悪いと訴え、救急車で病院に搬送されました」とのことでした。
 結局、被害者は、約6300名に及び、丸の内線国会議事堂前駅でも、2名が搬送されたとの報道が流れました。
 「国会議事堂前駅」は、私が降りた駅です。
 「地下鉄無差別テロ。ひどいことをするなぁ」が最初の言葉でした。
 それからも救急車のサイレンの音が、午前中鳴り響いていました。
  弁護士 田中 清(弁護士法人銀座ファースト法律事務所)

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