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情けは人の為ならず

 「情けは人の為ならず」という諺の意味は、「情けは人の為だけではなく、いずれ巡り巡って自分に恩恵が返ってくるのだから、誰にでも親切にせよ」という意味です。
 しかし、現代では、「情けをかけることは、結局その人の為にならない(ので、すべきではない)」という意味だと思っている者が多いということです。もちろん、頑張って生きている人に、むやみに手を差しのべることはその人のやる気を削ぐことにもなりかねません。
 しかし、本当に困っている人に手を差しのべることは、当然のことではないでしょうか。私は、ライオンズクラブで、奉仕活動をしておりますが、この奉仕活動は、見返りを求めずに手を差しのべることだと思います。「情けは人の為ならず」の本来の意味は、結局見返りを期待しているように思われますので、奉仕の本来の意味とは異なるかもしれません。
 さらに、後者の意味は、「情けをかけることは、結局その人の為にならない(ので、すべきではない)」意味を教えているとすれば、それも間違いだと思います。
 結局、「情けは人の為だけではなく、いずれ巡り巡って自分に恩恵が返ってくる(ことが多いので、困っている人がいたら)誰にでも親切にせよ」ということなら、奉仕の精神に少し近づいてくると思います。

 これと似た諺・名言に、「たらいの水の原理」があります。これは、二宮尊徳が言った格言のようです。
 つまり、「たらいの水」に手を入れて自分の利益になるように手前に寄せれば、水は反対側に逃げていきます。反対に、向こう側(他人側)に水をやれば、水は自分の方にやってきます。
 このように、相手や周りの人が幸せになることを考え実行していけば、それによって喜んでいる姿を見て自分が幸せになれるという意味にもなります。
 「情けは人の為ならず」という諺も、「たらいの水の原理」も、結局同じことを言っているように思いますが、「与えれば、与えられる」「固持すれば、奪われる」という法則に則って、世の中は動いているということなのでしょう。

   弁護士法人銀座ファースト法律事務所 弁護士 田中 清
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