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東海道新幹線に乗るとき 前篇

 東海道新幹線に乗るとき、私は、いつも普通車ならE席、グリーン車ならD席に乗ります。
 一番大きな理由は、富士山が見えることです。小田原駅の近くから富士山が見え出し、静岡駅辺りまで、富士の素晴らしい姿が思う存分に楽しめます。特に、三島駅から新富士駅までの富士の姿は最高です。中でも、雪を被った冬の富士は最高ですが、今頃の富士には雪が無く、少し寂しい気がします。
 富士の右側に宝永噴火口が富士の臍(へそ)のように見えます。これは、いうまでもなく、1707年の宝永大噴火によって出来た噴火口です。宝永噴火は約2週間続き、その後富士は、沈黙を守っています。
 富士を過ぎると、富士川、大井川、安部川、天竜川と、日本有数の大河を次々と渡ります。「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」という言葉が浮かびます。
 富士の姿が見えなくなって、大河・天竜川を渡ると、浜名湖の美しい湖面が見えます。新幹線が走る前の、昭和20年代以前の新婚旅行は、東京から汽車に乗って、浜名湖の弁天島に宿泊するのが人気のある旅行先だったと聞きました。浜名湖は、遠江、遠淡海(とうつおうみ、とうとうみ)ということから分かるように、もともと淡水湖でした。滋賀県の近江(ちかつおうみ、おうみ)が都に近いところにある淡水湖であるのに対し、浜名湖は都から遠いところにある淡水湖だというわけです。遠州浜松は、この遠江から来ているのです。
 しかし、1498年(室町時代)の大地震によって、浜名湖の南の太平洋との境の砂州が切れて、浜名湖は、海水が入り混じる汽水湖となりました。新幹線から見える浜名湖は実に美しい湖面ですし、弁天島の松並木は、昭和前半の新婚旅行のメッカの時代を彷彿とさせます。
 弁天島の前後にウナギを養殖する四角い池が何十とありますが、最近池の数は、どんどん減っているように思います。

   弁護士法人銀座ファースト法律事務所 弁護士 田中 清

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